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?焼却現場での取扱の利便性を考慮し、固形あるいは凝固状で燃焼中に型崩れ等により油面に拡散しないものであること。
?油水面上に浮き、少量でも点火するものであること。
?燃焼に持続性があり、かつ周囲の油を加熱する効果が高いこと。
?強風下でも消炎しないこと。
?点火が容易であること。
以上の条件をもとに市販の固形燃料や灯油、軽油、原油、重油の油類を油ゲル化剤で固化したいろいろな点火剤を作成し実験した結果では、燃焼継続時間、取扱の利便性等から原油をゲル化したものが有効であることが確認されている。テニスボール程度の大きさのゲル化原油で20分程度の燃焼時間が得られること、着火性が良く、強風下(10m/秒程度)でも消炎することなく、点火剤として有効であると考えられる。
異なる重量のゲル化原油(マーバン原油)で作成した点火剤の燃焼継続時間について実験では、。次の結果が得られている。

点火剤燃焼時間

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焼却処理の現場における具体的な点火の手順としては、処理薬剤により油水分離された油面上に、着火時間を早めるため複数の点火剤を配して着火するか、あるいは、あらかじめ点火した点火剤を油面上に投入することによって、点火剤の燃焼による熱は周囲の油面を加熱し、やがて火炎が処理薬剤により化学処理された油面を伝い四方へと拡がっていくことになる。

 

 

 

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